浅見シェフの回は、マカロンのデモンストレーションを行なうとのことで、
前人気も高かったようです。札幌の「サロショコ」で実演とは珍しいですね。
予め配られたレシピ表は見られず、さらに私はお菓子作りの予備知識もないので、
ここでシェフのお話を再現するのは断念しました(汗)
ちょっと画像を多めにして、雰囲気だけ味わってもらえればと思います。
その場で指名したお客さんを台に上げて、工程ごとに一緒に作業をしていました。
私には大事なポイントは分からないですが、
断片的にお聞きしたことを書き留めておこうと思います。
ガナッシュチョコを作る際、、チョコレートに生クリームを加えるときに、
一度に全て加えず、少しずつ加えるほうが乳化しやすい。
温度管理、いかに生クリームの水分とチョコレートを合わせるかが大事。
エヴァン、エルメ、ジロット各氏等のアトリエでは、薬品を作るような、
真空の状態で攪拌できるような環境がある。
日本では基本のレシピをアレンジすることしかできないが、
フランスでは基本のレシピそのものを生み出す環境がある。
まだまだ埋めがたい差がある。
チョコレートは湯気の水分がチョコレートに入るから、湯せんでは溶かさない。
ショコラティエの世界ではありえない。
いちばんいいのは電子レンジで出力を弱にして、少しずつ溶かすのがいい。
マカロンのフィリングも変わってきている。
ケーキのバリエーションと同じで、色鮮やかに進化している。
イタリアンメレンゲは121℃まで熱して煮詰めたシロップと、卵白、アーモンドプードル等を合わせる。
121℃というのはオーソドックスなレシピで、いちばん砂糖がよく煮詰まった温度である。
液体卵白に乾燥卵白を加えるのは、鶏の水分摂取量が季節によって違うので、たんぱく質を安定させるため。
転化糖をガナッシュに加えるのは、より滑らかにするため。
今回販売しているグラス・ア・ラ・フランセーズは、伊勢丹のサロン・デュ・ショコラ出店中に、
毎日夜に東京製菓学校に行って仕込をした。基礎から教えてくれる学校で、就職率もよい。
ウエディングケーキで思い出を形にするようなオーダーを受け始めたのは、
明治記念館が初めてだと思う。
東京製菓学校と明治記念館では色々な経験をすることが出来ました。
マカロンはフォアグラなどをサンドしたり、フレンチのコースの前菜にあるようなものもある。
フレンチのコースは、全て合わせると6~7000キロカロリーは超えると思う。
今回の実演で、(お客さんが作業したので)シロップが少し焦げてしまったが、
ショコラやキャラメル系の生地ならばそこまで影響はしない。逆に失敗を何かに生かせるかもしれない。
ガナッシュもタルトタタンも失敗から生まれている。フランスには材料を捨てずに工夫する文化がある。
絞るときは、絞り出したい大きさより少し小さめに。焼いた後割れるのは、絞りや火の通りが均等でないから。
マカロンに艶が出ないのは、絞り終わった後乾燥が足りない。
表面に幕が出来るくらい乾燥させて、焼いた後は冷蔵庫で寝かす。
他のショコラティエはほとんどトークだけとのことだが、
札幌でも簡単なものでも実演を増やしたほうがいいと思う。
フランスの労働は週35時間と決まっていて、若い人だから遅くまで残ることはない。
日本とどちらがいいかはなんともいいえない。
フランスは季節のお菓子が多くて忙しい。年末年始から2ヶ月くらいはほとんど休んでない。
MOF取得のための試験は、スケジュール管理や、その場での判断力がとても大事である。
…以上が大体のお話のはずですが…
本当はお話は一つの流れになっているはずです。
私にはマカロンのレシピがよくわからないので、
シェフの説明の内容も、よく理解できませんでした。
後半は、生地を寝かせて焼きあがるのを待ったので、本来のトークショーになり、
シェフのフランスでの生活を少しお聞きすることが出来ました。
またMOF取得に挑戦した際のことなど、貴重なお話も伺うことが出来てよかったです。
マカロンが焼きあがったら、シェフがクリームを絞って、2枚合わせたものを参加者に配っていました。
この回は特に、お菓子作りをされる方に参加して欲しかったと思います。
また実際、撮影や、台に近寄っての見学もOKとのことで、
浅見シェフのお話や技術を、少しでも吸収しようとする方がたくさん来ていました。
私にはお菓子は作ることが出来ないですが、本当に参加してよかったです。
お菓子を作ることのすばらしさ、大変さがよくわかりますね。